■RZ-007-T シールドライガー複座練習機(通称:LIGER-T)
シールドライガー、ブレードライガー、ライガーゼロと続くライガー系ゾイドが共和国軍の主力高速戦闘ゾイドとしての地位を確固たるものにしていく中で、ライガー系ゾイドのパイロット養成が共和国軍における大きな課題となっていた。そこで、軍上層部は現行のライガー系ゾイド及び将来的に登場するであろう高速戦闘ゾイドのパイロットを養成するための高等練習機開発計画を策定。その計画に則って、旧式化したシールドライガーを複座式コクピットに改修した「T型」と呼ばれる訓練用ライガーが数体開発された。
この「T型」は、シールドライガーから無駄な装備を取り除き、格闘戦に必要な基本性能を追求した機体で、その運動性能はブレードライガーに匹敵するとも言われる。その四肢には緩衝剤入りの衝撃吸収装甲が装着されており、特徴的な外観を作り出している。これは、模擬戦闘時における機体損傷率の低減を意図して取り付けられるオプション装備で、必要に応じて着脱可能となっている。背面には射撃訓練用のレーザーガンを装備している。
なお、機体後部と尾部先端には、新開発の空力デバイス「エアロブレード」が装備されている。これは機体周囲の流体の挙動を制御することにより、少ないエネルギー消費で高い機動性能の獲得を目指したものである。現在、「T型」で実証試験を行っている最中であり、今後の進展が期待されている。
このシールドライガー複座練習機は、いくら旧式とはいえども、未だ現役の戦闘ゾイドを改修して訓練機とした機体であるため、非常に優れたポテンシャルを有し、実戦にも充分に耐え得る設計になっている。西方大陸戦線では強行偵察任務に就いたとも言われているが、その詳細は確認されていない。